卒業をまじかに控えた受講生の皆さまへ

昨年春に入塾頂いた受講生の方は、もうまもなく卒業という事になります。

1年間、長いようであっという間に過ぎ去りました。

今期は、トマトに始まり、いちじく、ブロッコリ、ホウレンソウと様々な作物ともご対面してきましたが、私の印象としては、台風で被害を受けたいちじくの印象が大きすぎて、大変な1年だったなと感じています。

受講生の皆さまには、この大変な1年を、近くで見て頂き、農業の大変さも十分すぎる位、感じて頂けたのではないかなとも思います。これは、そんなに経験することでもないので、良い?経験になったのかも知れません。

 

さて。この先、

進む道が決まっている人、まだの人、今のまま進む人、様々かと思います。

 

「もし今を変えたいと思うのなら行動するしかない」ということにはなりますが「変える」というのは、なかなか勇気がいることです。

また、変える事が良いことなのかどうなのかも、改めてじっくりと考える必要もあります。

さて。かくいう私も13年前に脱サラして今の仕事をはじめています。その前は10年間会社勤めしてましたので、大きく「変えた」事になります。皆さんを見てますと、当時の事を思い出します。

それで、当時、私は「どうやって、一歩踏み出したのかな?」って考えてみました。

すると、皆さんと比べると、私の能天気さが、際立って見えるのですよね。

それほど不安はありませんでした。それよりも、やりたいことは決まっていたので「早くやりたい」ばかり考えてました。

そして「やりたいことをする為には、どうすれば出来るのか?」という事を繰り返し考えていました。これについては、何度も何度もプランも練り直し、勉強し、試行錯誤していましたので、最終的には「一歩踏み出すのが楽しみでしょうがない」という状態でした。

独立後は、当初の計画に従って、ひたすら走り続けました。もちろん計画通りなんて行くはずはありませんが、右往左往しつつも、今、振り返りますと「当初やりたいと考えていたこと全てが実行できている」のです。

不思議なものです。

結局、やりたい事ができるかどうかって「思いの強さ」のような気がしてなりません。それと能天気さと・・(笑)

ちがうか、能天気の裏側には準備も大事になってきますよ(汗)

皆さんは、1年もの間、準備してきたので大丈夫!!もう1年前に既に行動に移してるのですごいことですよ。

残り少なくなりましたが、これからも、よろしくお願いします。

2019年1月21日リンクURL

神戸いちじくの里づくりプロジェクト

2月1日より、「神戸いちじくの里づくりプロジェクト」を開始します。

これは、どのようなプロジェクトかと言いますと「都会などに暮らす方で、田舎がない」という方も沢山いることと思います。過去の私もその一人でした。

このような方たちと一緒に、いちじくを苗から育て、ゼロから農園を整備したり休憩所などを作ったりしながら、「いつでも気軽に寄ることができる田舎(里)」を作っていきましょう。というプロジェクトです。

最終目標は、「みんなで作った里で、みんなで育てた本当に美味しいいちじくを、ゆったりと味わうこと」です。

 

参加を希望する方には、いちじくの苗のオーナーになって頂きますが、募集については、faavo兵庫のクラウドファンドサイト上で行います。2月1日にアップされる予定ですので、また当ブログでもご報告します。

 

これらに先立ち、「神戸いちじくの里づくりプロジェクト」専用のフェイスブックページを開設しました。こちらに最新情報などは随時アップしていきますので、もしご興味がございましたら、いいねやフォローでチェックをお願いします。

https://m.facebook.com/ichijikunosato/

 

 

 

 

 

2019年1月20日リンクURL

農業の6次産業化とGAP

本日は、週末農業塾の講義日。昨年春の入学生は、いよいよ終盤。就農に向け、講義もより実践的になってきています。

表題は本日の講義内容。

今は、6次産業化、GAPなど、いわゆる農業の「経営化」に向けての支援策は、国レベル都道府県レベルでも数多くあります。その最新の情報を専門講師より解説頂きました。

6次産業化は、例えば、

「農家がレストラン経営を行う」

「トマト農家がトマトジュースを作って販売する」

「農家が農家民宿を運営する」

とか、いわゆる1次産業だけではなく、加工、サービスをあわせた6次産業として、農家自身が事業を行う事をさします。最近、数多く見かけるようになってきていますが、おそらく、国は都道府県が積極的に推進してきた成果かと思われます。

 

一方、GAPは、始まってまもない、これからのものとも言えます。

簡単に言うと、農業のISOのようなもので「生産管理体制を作って、しっかりと管理しましょう」というものです。

昨今の世の中、食の安全に対する視線は厳しくなってきています。この先、もしかしたらGAP認証を取ってないと取引きできませんというところが出てくるかも知れません。特に海外に輸出するなどの時には、一層、要求が厳しいものになっています。その時の備え的な考えもありますが、根本的には「効率化」を目指すものなので、自社の農業経営にも役に立つかも知れません。

こちらは、今、国や都道府県Hが推進をしはじめていますので、今後、まちがいなく認証は増えることでしょう。これらの施策は、農業を始めるに際して、トレンドとしても知っておくと役に立つものと思います。

 

では、これらを「自分に取り入れるべきなのか?どうするのか?」

これが、今回、講義を聞いた後、最も重大な関心事になるかと思います。受講生の皆さんも聞いた直後で、まだボンヤリとした感じだったので、これから消化していくことになるのだと思います。

ひとつ、私なりに指針を示しておきます。

それは、「自分が何のために農業をするのか?」これにより判断する。結局、ここに尽きると思います。

「周りがやっているからやる」「役場が進めるからやる」「補助金が貰えるからやる」では、かなり危険です。

もう一つ。

「これら施策が推進されている目的は何だと思いますか?」判断する上で、このような事も考えてみると良いと思います。

ざっくり言うと「6次産業化は農家所得の向上」「GAPは経営の効率化」です。

つまり、「6次化で売上拡大、GAPで経費削減。☞所得を伸ばしましょう」ということです。

一見すると「良いことだらけじゃない」と思うかも知れませんが、全ての人にとって、必ずしもこれが良いわけでもありません。

間違えないように、これらは結果であって、この結果を導くプロセスは、多様にあります。さらには、この結果も必ずしも全ての人が望むものでもありません。

「何故、農業を始めるのか?」

もしかしたら、ある人は「会社勤めで経費削減、効率化、売り上げ拡大・・・」が嫌で農業を始めたのかも知れません。

非効率だからいいというものもありますしね。

このあたりが判断の基準になるでしょうか・。

それでは。

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2019年1月19日リンクURL

塾長の言いたい放題コーナー新設

この度、当ブログのカテゴリに「塾長の言いたい放題コーナー」を新設しました。普段、農業をやっていて思うことを、思うままに投稿していきます。投稿に対するご意見は色々とあるかも知れませんが、勝手きままなコーナーですので、その辺ご了承下さい。

さて。第1回目として、本日は、「農作物の販売」について、言いたい放題します。

 

当社では、1月現在、いちごとホウレンソウの出荷をしています。共に、基本、直売所に出荷するか直売をしています。

以前は、スーパーなどの小売店に出荷する事もありましたが、最近は、ほとんど小売店には出荷していません。それは何故かというと「評価の基準に納得がいかない」からです。

普通に考えると作物は食べるものですから「美味しい」や「安全(健康になる)」が基準になってしかるべきかと思うのですが、残念ながら、多くの小売店の基準は、そうなっていません。(なってないと感じています。)

 

何が基準になっているかといえば

それは「相場」

 

美味しいかどうかはさておき、市場で取引されている「相場」より、高いか安いかが重視されていると感じます。(私の私見ですのでご了承を)相場は、一般には出荷量が多ければ安くなり多ければ高くなるものです

 

でも、「ちょっと待って」と言いたい。

 

だって、ホウレンソウと言っても、生産者が違えば、味も違いますし、究極を言えば、一つとして同じものはないのです。まあ、ホウレンソウは一般の方が分かる程の味の差は出にくいかも知れませんが、「いちご」は結構ちがいますよ。

これを、一括りにしてホウレンソウの出荷量が多いから安くなる。。。って、違うでしょ!

 

相場で判断されるようになると、農家も相場を見て作るようになりますよね。お客様は、食べて下さる「消費者」ではなくて「相場」という味を味わう事なく決められる得たいのしれないものに。

 

これには、私は断固反対。

 

お客様は、あくまで食べて下さる「消費者」です。だから、うちの農業は、美味しさを追求していきたいと思っています。そうそう。もちろん市場機能もスーパーなどの小売機能も、大事なものなので、これらを否定するものでもありません。ようするに「農家」としての「経営の選択」のお話です。ご承知おきを。

2019年1月18日リンクURL

農業は素晴らしい仕事

インターネットの発達で、猫も杓子も、右から左。

なんのことだか分かりますか?

 

最近のビジネスについてです。

「農家と消費者をつなぐ」

「農家と求職者をつなぐ」

「農家の婚活」

など、つなぐビジネス花盛りといったところです。

 

これはこれで、全く否定するものでもなければ、これによって、助かっている方も大勢いるので、良いことだと思いますし、今の世の中のビジネスにおいては「つなぐ」ことが基本なのかも知れません。

 

でもね。

特に若い人には、よくよく考えて欲しいのです。これからの日本をしょって立つような方には、是非「繋がれる方の人間になって欲しい」。このように思います。なんだろう・・・この違和感。自らがプレーヤーになって欲しいと思うのですよね。

繋がれる方の人間になるには、自分自身の中から何かを生み出さなければなりません。たぶん時間も経験も必要になるでしょう。でも、時間や経験が必要だからこそ、そこに大事なものが生まれて来るし、それが続くことで伝統や文化になっていくものなのだと思います。

この点、農業はまさにゼロから有を生み出す仕事です。長い年月をかけて技術や経験を磨いていかなければなりません。もちろん今は沢山のデータがあるので、使える技術は使っていいと思います。それを更に発展させることで、全体も発展していくのだと思います。

 

農業だけではありません。

是非、色々と考えて頂ければと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2019年1月17日リンクURL

いちじくの魅力をお伝えしたい

当社が栽培している「いちじく」。

関西の人には馴染みが深いかも知れませんが、関東や東北の方は、食べたことがないという方もいるかも知れません。いちじくの産地は、西から、福岡、島根、兵庫、和歌山、愛知あたりかと思います。関東では埼玉あたりもいちじく農家は多いかも知れません。東北では、岩手あたりで、昔から、コンポートにして食べる地域もあるらしいですが、詳しくは知りません。

当社の農場は神戸市西区平野町。

兵庫の中でも神戸市西区は最もいちじく栽培が盛んなところで西区の中では「岩岡町」あたりが一番盛んです。「平野町」にも、いちじく農家はいらっしゃいますが、「岩岡町」に比べると少ないかなと思います。それでも、さすが産地なだけあって、シーズンになると近隣の売り場には、沢山のいちじくが並びます。そんな場所なので、この地域の方にとって、いちじくは馴染みが深いものでもあります。

 

さて。この地域にいると身近にある「いちじく」ですが、他の地域の方からすると、縁遠く、まして、新規就農で「いちじくを栽培したい!」と思う方は、ほんとにレアかと思います。

 

そんな「いちじく」なのですが、私、非常にはまっておりまして、もちろん食べるのも好きなのですが、はまっているのは「作る方」です。一応、生産農家ですので。先日、ご紹介しましたが、いちじくには200品種ほどの品種があります。でも、日本で流通しているは、たった2品種程度。

ブドウやいちごなどは、沢山の品種があって、楽しいですよね。

 

いちじくも、もっと楽しくできるハズなんです。

その楽しさを、うちの農業に取り入れようと、この春、オーナー制を始めるのですが、今、とてもワクワクしています。いちじくの産地神戸から、いちじくの新たな魅力が発信できればと思っています。楽しみにしていてください。

2019年1月16日リンクURL

世界のいちじく

日本で流通しているいちじくは、桝井ドーフィンという品種が約8割を占めると言われています。桝井ドーフィンは、大玉で、沢山収穫でき、比較的流通にも耐えられるという事で、農家や流通業者にとっては、大人気の品種です。味も樹の上で、完熟させるととても甘くて人気なのも頷けます。

ところで、世界には、いちじくは200品種以上あると言われています。数年前になりますが、私は15品種ほど、試食をしました。品種により、かなり個性もありました。皮が薄くて皮ごと食べられるもの、小さくて一口で食べられるもの、ジャムそのものみたいなもの・・・など、色々と楽しめました。

ただ、桝井ドーフィン以外の品種は、収穫できる数が少なくて、皮も薄くて流通が難しく、農家は手を出しずらい品種がでもあります。

 

いつか、この楽しみをお客様に味わってもらいたい・・・・・。

 

と、ずっと考えてきましたが、いよいよこの春、それが実現します。世界のいちじくが楽しめるオーナー制いちじく園をオープンします。体験型のオーナー制で農園に食べに来てもらう事もできます。遠方の方には、冷凍で送る事もできます。冷凍して美味しい品種も選びました。シャーベットみたいになりますよ。

だから、輸送とか収穫量とか、あまり考えずに、味のみで品種を選ぶことができました。

オーナー募集は、2月よりファーボ兵庫のクラウドファンドで募集を開始します。楽しみにしていてください。

 

 

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2019年1月15日リンクURL

週末農業塾/いちじくの実習

2019年1月12日(土)。週末農業塾第11期生の実習日でした。この時期にしては暖かく作業のしやすい1日でした。

この日は、「いちじくの枝の剪定」を行いました。

この作業は、冬場いちじくの休眠期間中に行いますが、春の萌芽に繋がる大事な作業です。

「どの芽を残すか?」芽の選定が重要になります。

ポイントは

1.隣の枝の芽との間隔はできるだけ等間隔(45cm位)にすること。

2.できるだけ上芽は使わないこと。(上芽は成長が強くなりすぎて、他の芽の生育にも影響してくる為)

3.芽の高さを揃えること。(樹液がどの芽にも均一に流れるように枝の高さ、芽の高さを考えます)

これが、なかなか難しくて、苦労するところなのですが、春からの生育を考えると、ここでしっかりと見極めておくことが重要です。

 

とはいえ、実習でいきなり選芽は難しいので、今回は、あらかじめエースクールの方で、マーキングしておきました。枝切りは、残す芽の一つ上の節のところ、節にそってノコギリで切ります。最初は、節にそって真っすぐにノコを入れるのが、中々難しいようで、苦労されてましたが、それも数をこなすことで慣れていきました。

切断後、切断面が乾かないように、木工用ボンドを塗って完了です。

お疲れ様でした。

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2019年1月14日リンクURL