農業の6次産業化とGAP

本日は、週末農業塾の講義日。昨年春の入学生は、いよいよ終盤。就農に向け、講義もより実践的になってきています。

表題は本日の講義内容。

今は、6次産業化、GAPなど、いわゆる農業の「経営化」に向けての支援策は、国レベル都道府県レベルでも数多くあります。その最新の情報を専門講師より解説頂きました。

6次産業化は、例えば、

「農家がレストラン経営を行う」

「トマト農家がトマトジュースを作って販売する」

「農家が農家民宿を運営する」

とか、いわゆる1次産業だけではなく、加工、サービスをあわせた6次産業として、農家自身が事業を行う事をさします。最近、数多く見かけるようになってきていますが、おそらく、国は都道府県が積極的に推進してきた成果かと思われます。

 

一方、GAPは、始まってまもない、これからのものとも言えます。

簡単に言うと、農業のISOのようなもので「生産管理体制を作って、しっかりと管理しましょう」というものです。

昨今の世の中、食の安全に対する視線は厳しくなってきています。この先、もしかしたらGAP認証を取ってないと取引きできませんというところが出てくるかも知れません。特に海外に輸出するなどの時には、一層、要求が厳しいものになっています。その時の備え的な考えもありますが、根本的には「効率化」を目指すものなので、自社の農業経営にも役に立つかも知れません。

こちらは、今、国や都道府県Hが推進をしはじめていますので、今後、まちがいなく認証は増えることでしょう。これらの施策は、農業を始めるに際して、トレンドとしても知っておくと役に立つものと思います。

 

では、これらを「自分に取り入れるべきなのか?どうするのか?」

これが、今回、講義を聞いた後、最も重大な関心事になるかと思います。受講生の皆さんも聞いた直後で、まだボンヤリとした感じだったので、これから消化していくことになるのだと思います。

ひとつ、私なりに指針を示しておきます。

それは、「自分が何のために農業をするのか?」これにより判断する。結局、ここに尽きると思います。

「周りがやっているからやる」「役場が進めるからやる」「補助金が貰えるからやる」では、かなり危険です。

もう一つ。

「これら施策が推進されている目的は何だと思いますか?」判断する上で、このような事も考えてみると良いと思います。

ざっくり言うと「6次産業化は農家所得の向上」「GAPは経営の効率化」です。

つまり、「6次化で売上拡大、GAPで経費削減。☞所得を伸ばしましょう」ということです。

一見すると「良いことだらけじゃない」と思うかも知れませんが、全ての人にとって、必ずしもこれが良いわけでもありません。

間違えないように、これらは結果であって、この結果を導くプロセスは、多様にあります。さらには、この結果も必ずしも全ての人が望むものでもありません。

「何故、農業を始めるのか?」

もしかしたら、ある人は「会社勤めで経費削減、効率化、売り上げ拡大・・・」が嫌で農業を始めたのかも知れません。

非効率だからいいというものもありますしね。

このあたりが判断の基準になるでしょうか・。

それでは。

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2019年1月19日リンクURL