甘ーいいちごの基礎知識

年明けから赤くなるいちごの実の数が増えだし、徐々に出荷が始まっています。
いちご
この写真、加工写真のように見えるかもしれませんが、正真正銘素人が撮った加工なしのエースクールのいちごの写真です。

さて、今日はあいにくの雨模様ですが、昨日は晴れの1日で、
今朝採ったいちごは昨日の天気が手伝って、
今期採った中で一番の甘さとなりました。

これからしばらく2月末ごろまでは寒い日が続きますが、
この寒い期間がいちごの食べられる時期の中で、最も甘いいちごが食べられる時期です。
というのも、いちごの実が赤く色づくまでの期間が長ければ長いほど甘さがのるからです。
3月以降暖かくなってくると、気温の上昇によっていちごの実が色づくのが早くなります。
なので、寒い時期のいちごよりは少しさっぱりとした甘さのいちごになってきます。

ということで、甘いいちごを求めるならば12月から2月です。

そして、甘さは適度な酸味があると、より甘く感じます。
例えば、
エースクールでは紅ほっぺとさちのかを作っていますが、
どちらも同じ糖度15度だとしても、
より甘いと感じるのは酸味が紅ほっぺよりも高いさちのかの方だったりします。
なので子供は酸味の少ない紅ほっぺを好むけれども、
大人はさちのかのほうが好き、という傾向もあります。
ですが、どの基準で美味しい、甘い、と感じるかは人それぞれの好みにもよるので一概には言えません。

ただいちご好きな方は、
こんな豆知識をもっていちごの品種を食べ比べると、
また違ったいちごを食べる楽しみになるかもしれないですね。

 

 

エースクール代表 田中康晃著
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2018年1月8日リンクURL

来年度イチゴコースの説明会

本日、H30年度(来年度)いちご栽培経営実践コースの説明会を開催しておりました。来年4月よりコース開始となりますが、説明会は順次開催しております。

現時点で、企業様、個人様を含め、定員に近い数の方から、受講について、お問い合わせをいただいております。本コースは少人数定員となりますので、来年度よりの受講をお考えの方がいらっしゃいましたら、少しお早目にご連絡をいただけますと幸いです。

 

やはり「いちご」は人気がある作物ですね。

なんといっても美味しいし、色も良いし、香りも良いし、いちご農場にいるだけで気分も高揚してきます。「いちご」は、そんな不思議な魅力があります。

 

加えて、「いちご」は、栽培する人、栽培環境、栽培方法によっても大きく味が変わってきます。これは人によっては、難しい作物と感じるかも知れませんが、逆に言うと、自分の「色」が出せる作物でもあります。

これだけマニュアル化、均質化してきている世の中にあって、ある意味、オンリーワンの「味」を作る事ができるという事でもあり、その分、価格も他のものに惑わされる事が少なくなります。

農業経営でいうと「均質化したものを大量に生産してコストを下げる」という方向性もありますが、「いちご」は、これとは真逆の方向の「独自の味を追求して相応の価格で買って頂く」というモデルが適しているように思えます。たとえるなら前者は資本力がある「大手企業経営」、後者は「個人職人」というとしっくりくるかも知れません。

更に、いちごは、栽培方法の違いから大きく高設栽培と土耕栽培に分けられますが、土耕栽培は昔ながらの畑の土を使う栽培方法で、高設栽培に比べると、よりマニュアル化が難しく、より職人的になるように思えます。

 

エースクールのいちごは土耕栽培です・・・。確かに、栽培してますと、一筋縄ではなく職人的ではありますが、いちごコースの受講生の皆さまには「目で見て覚えて」とは言いません。。

受講生の皆さまには、できるだけ客観的に分かるよう例えば、実測の温度や土壌分析などの数字、写真やイラストなどが入ったテキストで説明をしております。

実習でも「いちご」を見ながら、さわりながら「このランナーを採って下さい」「この下にある葉を欠いて下さい」など、できるだけ明解?に栽培の説明をしております。

それでもどうしても「もわっと」とか「べた~と」とか擬態語も使ってしまいますが・・・・・。

職人的ないちご栽培(笑)。興味がありましたら、ぜひ一度、お試しください・・・・・。

 

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2017年11月26日リンクURL

天敵農薬

いちご栽培にとって、
最も怖い病気は炭疽病、
そして最も怖い害虫はというと「ダニ」です。

ダニは自然界のどこにでもいる生物ですが、
いちごにとっては害虫となります。
この生物がいちごの栽培圃場で増殖すると、
増殖したダニは樹液や果液を吸いまくり、
株は弱り、実も売り物にならなくなり、
とんでもない被害をこうむるのです。

そうならないために為には、
定期的に防除(農薬散布)することが有効な手段なのですが、
農薬は、防除対象以外にも圃場にいる他の有用生物等を弱らせたり、
株自体がが弱ったりするため、
できるだけ使いたくありません。
また、農薬散布をするのは結構な労働時間と労力がかかるため、
使わないに越したことはないのです。

ダニが増殖したいちごの株

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さて、エースクールではこれまで最小限の防除でダニを抑えてきましたが、
暖かくなる春先からはダニが元気になり繁殖速度が速まる為、
農薬による防除では抑えきれなくなっていました。
そのため、今年は使い方を誤らなければ効果がある(メーカーの説明)という
天敵農薬「スパイカルEX」を使用することにしました。

これはいちごの害虫である「ハダニ」を捕食する「ミヤコカブリダニ」を圃場に散布し、
増殖させる、というものです。

このボトルの中に「ミヤコカブリダニ」がたくさん入っているようです
(目視では確認できず)
2017.11.23スパイカル1

説明書に従ってふたの中心を押し開けます
2017.11.23スパイカル2

中を見ると、ふすまかおがくずが詰められており、これにダニがついています
2017.11.23スパイカル3

これを葉っぱに振りかければ完了
2017.11.23スパイカル4

あとは、ミヤコカブリダニたちがハダニを捕食しながら増殖するのを待つばかりなのですが、
天敵を圃場で飼っている間には使える農薬がぐっと減ります。
例えばアブラムシがつき始めたら、うどん粉が出始めたら、、、
天敵放飼中に使える農薬は添付の説明書やメーカーのHPにも載っています。
http://www.arystalifescience.jp/product/product_index.php

この天敵農薬の効果が分かるのは、
来年の3月以降暖かくなり出してからです。
メーカーの説明内容をよく守り効果的に使わなければなりません。
なんといっても、安くないものですので。。。。

ちなみに2月にはもう一つ同じメーカーが出している別の天敵を放飼します。
(より効果的にするためにメーカーが使用を推奨)

大事なのは、費用対効果を得られることです。
何回も農薬散布をする農薬代と人件費み見合う効果が得られればいうことありません。
来年の結果にご期待ください。

 

 

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2017年11月23日リンクURL

兵庫県新品種いちご勉強会に出席しました

最近はどの野菜もとにかく品種が多様です。
いちごも例外ではなく、ここ数年は毎年新しいいちご品種を目耳にします。
10年以上前は、産地で新品種を開発していて、
西日本では「博多とよのか」や、福岡の「あまおう」が有名でした。
それが、各県ごとの品種開発に発展し、現在は兵庫県も県の開発した新しい品種を2品種推奨しています。

今回は第1回目の新品種イチゴ勉強会、ということで
エースクールで今後導入するかの検討も兼ねて、参加してきました。

新品種は
とちおとめ×さがほのか交配の「あまクイーン」
さちのか×とちおとめ交配の「紅クイーン」

勉強会では、これらの新品種の特徴や管理において注意すべき点などを知ることができ、
試験圃場も最後に見学させて頂きました。

 

高設の試験圃場
2017.11.22新品種3

土耕の試験圃場
2017.11.22新品種1

土耕の入り口に設置されたネズミ捕り

2017.11.22新品種2

こちらの試験場の見学でもそうだったのですが、
他の生産者の方の圃場見学に行くと、ハウス内外に必ずその生産者なりの工夫を発見します。
これは自分の圃場だけにいては触れられないことで、
勉強会や研究会に参加する利点の一つだといえます。

さて、新品種を導入するにあたって着目すべきことはたくさんあるのですが、
特に大事なことは、
「病害虫抵抗性」の強さではないかと私は思います。
これがクリアできなければ、いかに管理がしやすくて美味しい実ができる品種であったとしても、
継続的に栽培することは困難です。

ちなみにエースクールで栽培履歴のある品種は
1年目 とよのか+章姫
2年目 章姫+さちのか
3年目(本年)さちのか+紅ほっぺ
です。
1年ごとに作ったことのない品種を導入し、
エースクールの栽培販売体制にあった品種を選抜しています。

新規就農などでいちごを栽培すると決めたら、
次に品種を決めて苗の取得が必要になります。
品種の特性などの情報はいまやインターネットを検索すると沢山得られますが、
お勧めするのは、まずは
地域の農業普及センターや地元の生産者の方々から広く情報を集めることです。
それから自分なりに納得を得る為にインターネットを活用する順番がいいかと思います。

ちなみに兵庫県の新品種の栽培マニュアルは
兵庫県立農林水産技術総合センターのHPに掲載されています。
http://hyogo-nourinsuisangc.jp/99nouka/20161209I-3,4manual.pdf

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2017年11月22日リンクURL

いちごハウスの内張り夜間閉めきり開始

先日設置したいちごハウスの内張りフィルム。設置後、しばらくは、気温が高くて解放しておりましたが、ここ数日、一気に気温が下がってきたので、夜間、閉め切りを開始しました。

IMG_3382

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな具合に、天井、サイド、妻面を全て閉め切って、冷気が入り込まないようにします。だいたい夕方に閉めて、朝に開けます。

これで、昨日は、外気温より約3度高く保たれていました。加えて、写真にある高畝+マルチとあいまって、土の温度は比較的暖かく保つことができます。

今年は、昨年に比べて、寒くなる時期が早く来たようですが、いちごの生育は、ここまで順調で、来月中~末頃に収穫できそうですが、どんな味になっているか楽しみです。

 

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2017年11月21日リンクURL

いちごの手入れ

今年3年目を迎えるエースクールのいちご。
今年は9月下旬に定植しました。

定植後1か月を過ぎると花が開花し、ハウスの中に授粉のための蜂を入れます。
そして、この頃にはいちごの株はしっかりと根を下ろし、すくすくと大きくなってきます。

このタイミングで、手入れが必要になります。
(これはあくまで、エースクールの場合で、いちごの管理や作業時期などは農家さん毎に個性があります)

そして毎年、この時期の手入れで驚くのですが、
葉っぱやわき芽などが増えて丸々としていた株が、手入れ後はえらく貧相になってしまいます。

 

手入れ前
P_20171103_165347

手入れ後

P_20171103_165421

 

写真は「さちのか」という品種のいちごで、
この品種はわき芽がたくさん出るのが特徴の一つ。
わき芽をそのままにしておくと、一つの株のまわりに子株がたくさんついている状態になります。
このわき芽、子株と表現しましたが、放置すると主株と同じぐらい大きくなり、
果ては、摘み取ることが困難になります。
そうなってしまうと、葉などが密集しているため、風通しが悪くなり病気にかかりやすく、
農薬をまいても、中まで薬剤がいきわたりにくくなります。
また、通常手入れををするのに一株の手入れでいいところが、ついている数ぶんの手間がかかります。

それでも、一株にたくさんの子株がついている状態の方がたくさんの実が取れるようになるのではいか。
という質問もあるのですが、
大きな一株と、その一株の栄養をたくさんのわき芽が大きくなった子株と分け合っている状態とでは、
後者の方が実を美味しく作るためににかけられる体力を分散しなければならないため、
前者の大きな一株から採れる実と比べると小ぶりになります。

いちご栽培では、土耕栽培でも高設栽培でも植える感覚を通常より狭くして、
植え付け株数を増やしたとしても、
最終的な収量は変わらないといわれています。

このような理由から、一つの小さなわき芽が大きくなってしまうまでに、早め早めにこれを取り除いてやることが必要なのです。

いちごは品種によって、実にはもちろんそれぞれ特徴があるのですが、
その実をつける株自体もそれぞれ個性的で、
その個性をしっかりつかんで、管理していくことが美味しい実をたくさん採るために必要になってきます。

 

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2017年11月15日リンクURL

いちごハウスの内張りフィルム

先日、いちごハウスに内張りフィルムを張りました。フィルムは0.75mm厚の農業用ビニールで、うちでは経費節減の為、3m×100m巻きの原反をインターネットで購入しています。

地元の種苗店やJAでカットしたものを購入した場合、軽く2倍位は差があるかなと思います。2倍じゃ効かないかも知れません。びっくり価格になりますから。。。

今回、内張りをする目的は保温です。いちごは地温が5度を下回る日が続くと休眠してしまうと言われています。

エースクールのいちごハウスには加温施設はありません。いちごの無加温栽培なんです。「超ローコスト光熱費ゼロ栽培」です。真冬になると軽く外気温はマイナスになりますので、ハウス内に内張りをして、さらに昼間の日光でハウス内を温めて夜温の低下をなるべく防ぐようにしています。又、ビニールはPOフィルムと比べると、保温性がたかく、保温目的の内張りに適しています。

加えて土耕の高畝栽培+マルチのおかげで地温は下がりにくくなっています。これが高設栽培であれば無加温は、たぶん無理でしょうね。土の力、太陽の力は偉大です。

 

このような工夫で真冬でも休眠せずに栽培ができています。

さて。

内張りは天井とサイドに張ります。こんな感じです。


 

 

 

 

 

 

 

 

ここに太陽の光が差し込むと神々しい?感じになります。

IMG_3354

 

 

 

 

 

 

 

 

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2017年11月13日リンクURL

淡路いちご視察ツアー

本日、いちご栽培経営実践コースにて、淡路のいちご農家へ視察に行ってきました。生徒さんたちには、普段、エースクールの農場は見て頂いてますが、エースクールだけではなく他の色々な農家さんを見て頂いて、良いと思うところはドンドン吸収していって頂ければなあと思っています。

春のいちご狩りを含めると視察は今回で2回目となりますが、エースクールも含め、それぞれが、それぞれの方法で工夫し、栽培を行っている事が分かります。

今回の農家さんは、就農3年目の「星の果実園」様。洲本市相原地区でエースクールと同じくハウス土耕栽培を行われています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

image1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同じ「ハウス土耕栽培」といっても、随所に違いもあり、又、私は何度か視察させて頂いておりますが、その度毎に、関心させられる事がたくさんあり、非常に勉強になります。

まずは、以前からお聞きしていました紫外線ランプ「タフナレイ」の実機を見させて頂く事ができました。このランプは夜間に2時間ほど照射する事で病害虫被害を大幅に減らす事ができるとの事です。メーカーの話ではなく実際に使用されてのお話なのでとても納得がいきました。シーズン中ダニとうどん粉病の発生は殆ど抑えられたという事です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また、お話の中で、「水やり」に工夫されている様子がうかがえました。通常は潅水チューブで畝上のみ潅水しますが、ここの農園では、さらに一工夫がありました。(ここはブログでは控えます)

「水やり」ひとつにしても、やみくもに行うのではなく、一つずつ「理由考えて、仮説を立て、それを実行して、検証する」この繰り返しをされているように感じました。それを支えているのはとにかく「観察力」。「観察力」はどこから来るのかと言えば、きっと生き物に対する「愛情」なのだと思います。

お話の随所に愛情も感じ、私も嬉しくなりました。

今回も勉強になりました。ありがとうございました。

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ゼロから農業が学べる農業塾

合同会社エースクール

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2017年11月12日リンクURL

台風3号後のいちご苗床

台風3号ですこしはらはらしましたが、

風それほどでもなく、

苗床は開けっ放しでサイドを少しおろしたぐらいで大丈夫でした。

今のところ苗は健康的に育っています。

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遅れて6月に鉢上げしたあきひめです。

植え付け後2-3週間ぐらいは小さいままでこれまた冷や冷やしましたが、7月に入りぐっと成長し始め、いいランナーも出してきてます。

 

P_20170705_151959

全体的にはこんな感じ。

 

P_20170705_152018

これからポットに受けていく苗たちがぞくぞくと待機中です。

今この苗床で気にすべきは、病害虫と親株の追肥のタイミングです。

2017年7月7日リンクURL